TAXニュース

TAXニュース7月号

金銭で支給されない経済的利益の取扱い

給与課税されない「特定の現物給与」

 給与所得とは、所得税における所得の区分の一つで、使用人や役員に支払う
俸給や給料、賃金、歳費、賞与のほか、これらの性質を有する給与に係る所得
をいう。また、青色事業専従者給与も、給与所得となる。役員や使用人に支給
する手当は、原則として給与所得となる。具体的には、残業手当や休日出勤
手当、職務手当等のほか、地域手当、家族(扶養)手当、住宅手当なども給与
所得となる。

 しかし、例外として、(1)通勤手当のうち、一定金額以下のもの、(2)転勤や
出張などのための旅費のうち、通常必要と認められるもの、(3)宿直や日直の
手当のうち、一定金額以下のもの、のような手当は非課税となる。例えば、
通勤手当は、電車・バス通勤者の場合は1ヵ月当たり 15 万円までが非課税
となり、マイカーなどで通勤している場合は1ヵ月当たりの非課税限度額が
片道の通勤距離に応じて8段階で定められている。

 また、給与は、金銭で支給されるのが普通だが、食事の現物支給や商品の
値引販売などのように、(1)物品その他の資産の無償・低い価額での譲渡
による経済的利益、(2)土地、家屋、金銭その他の資産の無償・低い対価
での貸付けによる経済的利益、(3)福利厚生施設の利用など(2)以外の用役
の無償・低い対価での提供による経済的利益、(4)個人的債務の免除または
負担による経済的利益をもって支給されることがある。

 これらの経済的利益を一般に現物給与といい、「特定の現物給与」につい
ては、課税上金銭による給与とは異なった特別の取扱いが定められている。
例えば、役員や使用人に、仕事に関係のある技術や知識を習得させるため
に支給する費用は適正なものであれば非課税であり、また、使用人に対して
社宅や寮などを貸与する場合には、使用人から1ヵ月当たり一定額の家賃
(「賃貸料相当額」)以上を受け取っていれば給与として課税されないことと
されている。

☆現物給与☆
 一般に現物給与といわれる経済的利益は、原則として給与所得の収入金額とされますが、
現物給与には、(1)職務の性質上欠くことのできないもので主として使用者側の業務遂行
上の必要から支給されるもの、(2)換金性に欠けるもの、(3)その評価が困難なもの、
(4)受給者側に物品などの選択の余地がないものなど、金銭による給与と異なる性質があり、
また、(5)政策上特別の配慮を要するものなどもあります。