TAXニュース

TAXニュース11月号

「タワマン節税」抑止の新算定ルール通達

2024 年1月1日以後の相続・贈与から適用

 国税庁は、マンションの相続税評価額が実勢価格の平均4割程度にとどまることから、
その評価額の低さを利用したマンション節税、いわゆる「タワマン節税」を抑止する
ため、評価額の新算定ルールを定めた通達を公表した。本通達は、7月 21 日から
8月 20 日まで意見公募が行われたが、原案で示された評価方法から特段の変更はない。
新たな算定ルールは、2024 年1月1日以後の相続、遺贈又は贈与から適用される。

 相続税・贈与税における財産の価額は、相続税法の規定により、「財産の取得の時
における時価」とされており、国税庁では財産評価基本通達に各種財産の具体的な評価
方法を定めている。その評価方法については、相続税法の時価主義の下、より適正なも
のとなるよう見直しを行っている中で、居住用の区分所有財産(いわゆるマンション)の
「相続税評価額」は、「時価(市場売買価格)」との大きな乖離が生じているケースも
確認されている。

 そこで、国税庁が設置した有識者会議において、居住用の区分所有財産の相続税評
価額について、実勢価格との乖離の実態を踏まえた上で適正化が検討された結果、
居住用の区分所有財産の評価を新設して評価することとされ、評価通達が改正された。

 まず、一室の区分所有権等に係る敷地利用権の価額は、「自用地としての価額」に、
一定の区分所有補正率を乗じて計算した価額を、その「自用地としての価額」とみな
して評価することとする。具体的には、「築年数」、「総階数指数」、「所在階」、
「敷地持分狭小度」の4指数に基づいて評価乖離率を求め、1を乖離率で除した評価水準
が 0.6 未満の場合、従来の評価額に評価乖離率と 0.6 を掛けて補正し、評価水準が
1を超える場合、従来の評価額に評価乖離率のみを掛けて補正する。

 区分所有者が、一棟の区分所有建物に存する全ての専有部分、一棟の区分所有建物の
敷地のいずれも単独で所有している場合は、「区分所有補正率」は1を下限とする。

☆区分所有権の価額☆
一室の区分所有権等に係る区分所有権の価額については、「自用家屋としての価額」に、
左記と同様の補正率を乗じて計算した価額をその「自用家屋としての価額」とみなして
評価します。国税庁では、これらの居住用の区分所有財産の評価について、納税者が簡易
に計算するためのツールを用意する予定です。結局、実勢価額の4割程度にとどまってい
た評価額が、新査定ルールの導入で6割以上に上がる見通しです。